すみだを工場見学の名所にする


今年で3回目を迎える、すみだファクトリーめぐり「スミファ」。 なぜ工場開きをしようと思ったのか、スミファは、参加者へ何を伝えようとしているのか、 実行委員会の斉藤靖之さん、過去2回すべてに参加した東北紙業社の加藤清隆さん、共催する墨田区産業経済課長の郡司剛英さんにお話を伺いました。

スミファ実行委員会斉藤 靖之
東北紙業社加藤 清隆
墨田区役所産業経済課長郡司 剛英

工場はすみだの地域資源である

墨田区ではなぜ、工場開きのイベントをしているのでしょうか?

郡司さん・・・墨田区は昔から住宅街や商店街の中に町工場がたくさんあります。私は工場はすみだの地域資源であると考えています。 工場を地域に向けて公開すれば、製造業のまちへの愛着や誇りが生まれるのではないか。また区外の方に見ていただけば、観光資源にもなると。 すみだは東京スカイツリーのまちである前に、ものづくりの歴史があるまち。そこを区民にも観光客にも知っていただくことがスミファの意義だと思います。

関わるすべての人がものづくりにワクワク

実行委員として、今回のスミファは何をめざしていますか?

斉藤さん・・・私は墨田区で代々風船を製造している企業の三代目です。工場がデザイナー、バイヤー、生活者と出会い、ビジネスチャンスが生まれたら。 そういう思いでスミファに関わってきました。今回のスミファは、事前から当日、終了後まで、関わる工場や参加者すべてが、ものづくりにワクワクするようにしたい。 具体的には事前取材をしっかりして、その工場のどんなところがおもしろいのか、どんなところが魅力なのかということを掘り出して発信していく。 工場の参加者が双方向で、こんなことを感じた、発見したと報告し合えるようなイベントになったらいいなと思ってます。

工場見学が大好きで、うちの工場も見てほしかった

東北紙業社さんは、なぜスミファに参加しようと思ったのですか?

加藤さん・・・私自身が工場見学だとか、職人さんが大好きで、私もよく工場見学にいろいろ行って、職人さんの話をするんです。 自分が工場見学に行くのだから、まずは自分でも進んで工場開きを行わなくては、と思い初回から参加しています。 自分が楽しみたいから参加したというのが一番の理由ですね(笑)

ものづくりへの憧れや、まちへの誇りが生まれている

今までのスミファで、参加された方からの反応はいかがですか?

郡司さん・・・楽しかった、という声が工場と参加者の両方から聞かれました。新しい出会いの場になっているようですね。 人と人とが出会うと化学反応があったり、新しい気づきが得られたり、そういう機会になっているのではないかと思う。 地域の子どもたちにとっては、ものづくりへの憧れや自分のまちへの誇りが生まれたりもする。3回目を迎え、いいかたちで回転してきているのではないでしょうか。

すみだの工場のいちばんの魅力は、そこにいる人なんですよね

すみだの工場の魅力って、何なのでしょう?

郡司さん・・・いちばんの魅力はそこにいる人たちですね。ものづくりへの熱い思いをもった、情が深く、結束力の強い、魅力的な職人たちが、すみだの工場にはいる。 「すみだの宝物って何?」って言われたら、それは人なんです。まちがいなく。たくさんの工場経営者や職人と会ってきましたが、本当に素晴らしい人が多い。 その情熱にふれるだけでも、すみだの工場に行く意味はあると思います。

近所の人にどんなお仕事かわかったと言われ、うれしかった

過去のスミファでは、何が印象的でしたか?

加藤さん・・・近所の方の反応です。いつも挨拶をしている近所の人がスミファで工場の中を見て、「顔見知りだったけれど、いったいどんなお仕事かわからず、今日はじめて知ったわ」と言われたとき、参加してよかったと思いました。 いつも窓を開けて仕事をしているつもりでも、近所の人はどんな仕事をやっているかわからないんですね。何をつくっているかわからないと、工場の音などについても理解してもらえないかもしれない。 工場というのは本当に地域の人の理解が必要だと思います。近隣の人たちに見てもらうのは、すごく必要だなと思っています。 それに、うちの子どもたちが楽しみにしているので、ぜひ続けていきたいです。

工場の人と話して、ものづくりの「心」にふれてほしい

みなさんがスミファに期待することは?

郡司さん・・・実行委員をはじめとする地域の人たちが、盛り上げていこうとがんばっている。 私たち行政も一体となってスミファをつくり上げることによって、すみだのものづくりの情熱とか、地域愛とか、そういったものを守りはぐくむ土壌がどんどん醸成されていってほしいなと思います。

斉藤さん・・・地元だけのお祭り的なものではなく、このまちをおもしろいと思ってくれている外の人たちと一緒になって、すみだのよさを引き出していきたいです。 開催のたびに時代を見て考え、試行錯誤しながら、未来に向けて進化していくイベントになったらいいな、と思っています。

加藤さん・・・ものをつくりたい人はふえている。そういう人たちがプロの職人とつながって、やりたいことを実現できる場を提供できたらと思います。 同じ機械でつくっていても、日本製、すみだ製は何が違うのか。結局、それは人なんです。 機械がものをつくっているのではなく、人がものをつくっている。そこを感じてもらいたいです。 スミファに参加される方は、ぜひ工場の人と話して、ものづくりの大切な部分にふれてほしいと思います。




スミファ <すみだファクトリーめぐり 2014>

主催:「スミファ」実行委員会
共催: 墨田区 後援:一般社団法人墨田区観光協会、すみだ地域ブランド推進協議会
協力:SOON JAPAN DESIGN PROJECT

03-5608-6188  墨田区産業観光部 産業経済課/担当 植村・佐藤
     (平日9:00-17:00 土日祝 休み)
スミファ実行委員会  info@sumifa.jp
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