参加工場インタビュー

参加企業12社のインタビュー記事やオススメ飲食店情報も掲載!各社の情熱を知って、工場に行く楽しみも倍増!

夢は、国などの境界なく多くの方に自社製品を使ってもらうこと

伊藤 雅樹

伊藤バインダリー

製本業・印刷物加工業

住所 墨田区本所2-16-9 
MAP No,10
最寄り駅 都営浅草線 本所吾妻橋駅
URL http://www.ito-bindery.co.jp/

危機意識から‘Drawing Pad’の創造へ

私たちの仕事は、商業印刷物を中心に製本・断裁・折などの加工業務です。先代の頃はとても忙しく、どれを断るか悩んでいたくらいでしたが、デジタル化が進むにつれて紙の需要は減り、機械が止まることも増えてきました。
同じような機械を使って業務を行う製本業者は多くあり特徴が出しにくい。そこで自社として何か強みを持とうということから自社製品の開発が始まりました。2008年から社内の企画会議が始まり、2009年にデザイナーさんと一緒に商品づくりをはじめ、 同年12月には‘Drawing Pad’を商品化することができました。さらに2010年にはグッドデザイン賞を受賞することができました。
自社製品は、誰のためにつくっているのかを明確にし、自立したこの仕事が職人の意識を変えました。今までも質の高い仕事をしてきたと自負していますが、さらに質の高いものをつくるようになりました。
また、工場見学などで人から見られることが増えたことも質を高めた要因のひとつだと考えています。
‘Drawing Pad’を世に出したことで、その過程で出会う方や訪れる方がこれまでとはちがい、自社製品をきっかけに出会ったお客様が従来の仕事につながるケースもありました。
自社製品をつくったことによって、さまざまな相乗効果を生み出すことになりました。

継続はチカラなり

デザイナーさんと関わり始めた時、職人たちとじっくりつくった初期のものを製品化して販売を始めることになったのですが、売り方を知らないことが壁になりました。私たち職人集団は製品をつくることは楽しいし、慣れている得意分野。それがいざ販売となると・・・。そこで感じたことは「製造メーカーが一番力をいれなければならないのは販売ではないか?」
自社製品をつくると、最初は1店舗、2店舗と飛び込み営業をしたり、展示会に出したりしてそれなりにお客様がつきますが、あまりオーダーは伸びない。そこで諦めてしまうケースが多いようです。
でも、私たちは「継続」を選択したのです。
販売してみてわかったのは、「商品力」「価格」「場所」この3つのバランスがとれていてはじめて商品が生きてくるということ。でもそれが難しい。
お金や人、時間も投資しないといけないし、なかなか売れないとうジレンマもありました。自分でつくりあげた想いがあるものを販売するという意味では、ファクトリーブランドは強みを持っていますが、ポイントは「いかに製造メーカーが販売に注力していけるか」ということだと思います。
当社の製品は国内より海外で人気があり、海外の方から「日本らしい製品である」とのお声をいただきました。購入された方を調べてみると、インテリア・ドローイングに関係する建築のお仕事をされている方が多かったので、ユーザーをそこにしぼり、知人の勧めでパリの見本市に出展することを決めました。
世の中に発信し続けることで、新しい人脈やしっかりとした関係性を築くことができ、それが結果として多くの人に認知され仕事へとつながっていくことがわかりました。
夢は、国などの境界なく多くの方に自社製品を使ってもらいたいということです。

Text by 貝塚高士

ここが、見どころ・聞きどころ

きれいに整列された器具や機器。工場では作る商品によって工場のレイアウトを変えるという柔軟な対応力。

「ITO BINDERY」として世界へ挑む姿勢。働くスタッフの背中から感じ取れます。

各工場の噴出しをクリック!インタビューをご覧いただけます。


スミファ <すみだファクトリーめぐり 2014>

主催:「スミファ」実行委員会
共催: 墨田区 後援:一般社団法人墨田区観光協会、すみだ地域ブランド推進協議会
協力:SOON JAPAN DESIGN PROJECT

03-5608-6188  墨田区産業観光部 産業経済課/担当 植村・佐藤
     (平日9:00-17:00 土日祝 休み)
スミファ実行委員会  info@sumifa.jp
スミファ公式 Facebook

以前のスミファをチェック!

13年度 スミファ vol.2 | 12年度 スミファ vol.1

Copyright (C) 2014 SUMIFA All Rights Reserved.